目的と手段を間違える起業家は苦労する

2023年11月7日 2023年11月6日 Tomono

霊視経営コンサルタントの友野高広です。
いつもご覧くださいまして、本当にありがとうございます。

今回のテーマは「目的と手段を間違える起業家は苦労する」です。

「知識は手段であって目的ではない」
レフ・トルストイ

昨今、自分らしく自由に働くためという目的で起業し、フリーランスに転身する方が増えているようです。

私たちのもとにもフリーランスになられた方からのご相談が実際にあります。

フリーランスというと、自分らしく自由に働くことができる、そう思われている人が多くいます。

「どこでも仕事ができる生活スタイルに憧れていたんです」
「フリーランスって、自由になれそうですよね」
「起業家というよりも、フリーランスという働き方が合っているんじゃないかと」

このようにフリーランスという働き方に憧れている人は多いようです。

しかし、いざ、フリーランスになった後、どのような状態であるかをご存知でしょうか？

「自分らしく自由に働ける」はずのフリーランスになった結果、会社員時代のほうが自由な時間が多かったと嘆く人が、実に多いのです。

そして、収入を得るという目的のために、クラアントからの無理な要求に答え、休みなし、長時間労働をしているフリーランスも多いと聞きます。

フリーランスになって自由に生きるはずが、ますます窮屈な生活になってしまった…なんて事態になってしまっているのです。

では、なぜ、そんなことになってしまうのでしょうか？

その答えは、「目的と手段を間違えている」からです。

そもそも「自分らしく自由に働く」という定義が曖昧で、単なる憧れであったということの結果です。

つまり、フリーランスという働き方に幻想を抱いていたということです。

「海を見ながら仕事ができるって最高じゃないですか！」
「旅をしながら仕事できたらメシウマじゃないですか！」
「温泉に入りながら仕事するって贅沢じゃないですか！」

はっきり言いますが、最高でも、メシウマでも、贅沢でもありません。

海を見ながら仕事していたら、パソコンが壊れるリスクが増えるだけです。
旅に来てまで仕事をしているのですか？とても大変そうに感じられます。
温泉に来てまで仕事をしなくてはならないのは、残念な気持ちになります。

インターネットのおかげで、業種によっては、場所に縛られずに仕事ができるようになったのは確かです。

それ自体は本当に素晴らしいことです。

しかし、先ほどのような発言に、ものすごい違和感があります。

幻想です。

フリーランスという働き方をしていて、作業に集中する目的でカフェやコワーキングスペースを利用している人の気持ちは分かなくはありません。

しかし、先ほどの発言にあるような、「海をみながら」「旅しながら」「温泉に入りながら」というのは、とても気の毒に感じます。

明らかに目的と手段が間違っています。

それに気づかずに、それを「カッコいい」と勘違いしてしまうと、ただただ気の毒な人になってしまっています。

おそらくはSNSで頻繁に見かける光景だからなのではないでしょうか？

「俺って仕事できるって感じでカッコイイだろ（ドヤッ）」
「旅しながら仕事できる人って憧れるだろ（ドヤッ）」
「温泉に入りながら仕事できるって自由だろ（ドヤッ）」

残念ですが、その姿に私が憧れることはありません。

なぜ、そうまでして、外で仕事していることを自慢したいのか、理解できません。

この話を知り合いの起業家にしてみたら、皆、こう言われていました。

「海や温泉に来てまで仕事しないといけないなんて、可哀想な人だな笑」
「旅行に来てまで必死に仕事をしなければならないなんて、ブラック企業なのか？笑」
「自分は仕事ができませんって言っている奴だね、コイツは笑」

もし、あなたがSNSでこんな投稿をしていたら、こんな風に思われてしまうかもしれませんので気をつけてください。

さて、話を元に戻しますが、そもそも、何のために起業して、フリーランスになったのでしょうか？

私には、その目的が無いように見えるのです。

目的が無いから、「俺ってこんなに自由なんだぜ！」と外で仕事をしていることを自慢する投稿を繰り返すブラックなフリーランスに憧れてしまうのではないでしょうか？

目的と手段を間違えると苦労することになります。

起業をするには、目的が必要です。

何のために起業をするのか？

そもそも、あなたが理想とするライフスタイルは、どのようなものなのでしょうか？

目的を決める事、それこそが最も重要なことです。

目的を決めるというのは登山に似ています。

どの山を登るのか？
その山に登ることで、何が達成できるのか？
自分は本当に嬉しいのか？

登る山を間違えてしまうと、遠回りすることになります。

あなたが登る山を決めること、それこそが最も重要なことである、ということに気がついてください。

それでは本日のお話は以上です。
ありがとうございました。

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