あなたが深淵を覗く時、深淵もまたあなたを覗く

2023年10月25日 2023年10月25日 Tomono

あなたは普段どういった事に注目しているでしょうか？
町で歩いている時、どういった方と出くわし、目が合い、接触するでしょうか？
その事象の全てが、あなたが「見ている」から起こる事だとしたら、明日からどう振舞うでしょうか？

表題に書きました言葉、本当の所は「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という有名なセリフです。
このセリフは、ドイツの哲学者ニーチェの著書「善悪の彼岸」に出てきた言葉です。
「善悪の彼岸」は「善と悪」と人間が定義している、そのキワに立ち考察している本で、深淵の下りの全文は、

「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ」

これに近いコトワザは
「木乃伊（ミイラ）取りが木乃伊（ミイラ）になる」

コトバンクからそのまま引用すると、

ミイラを取りに行った者が、目的を果たせずに命を失い、自分がミイラになってしまう。人を連れもどしに行った者が先方にとどまって戻らないことや、意見しようとした者が反対に説得されてしまうことなど、はじめは相手に働きかけようと出かけた者が、逆に相手にとりこまれてしまうことのたとえ』

と、あります。
ひとまず、ニーチェは置いておきまして…。
この深淵の下りの話を分かりやすくするために、例え話としまして、昔、私が成功者の話を聞きに行った時、その内容をお話しさせて頂きたいと思います。

約、年収が二千万ぐらい得ている方が、日本で苦労している若者を1人、情から助けようとした時

「一緒に落ちそうになった」

と言っていました。

それ以来その方は、安易に極めて困窮している人の助けを情からしないようにした。と言っていました。
これは勿論、一緒に高い所から落ちてしまいそうになった話ではありません。
今のステージから彼の困っているステージへ、落っこちてしまいそうになった。という事です。

それは何故か？彼に同調し過ぎたからです。
彼を見始めてしまったからです。

人が目的地に向かう時、これから向かう先々に目を向けます。
車や馬に乗る人は分かるのですが、人間が向いた方にそれらは進んでいきます。

そしてそれは、視えない世界でも同じです。
あなたが見ている先がどこかで、あなたの道が変わってきます。

口や頭で「ここに行きたい」と考えていても、見ている先が違えば違う場所に辿り着くのです。
「年収一千万になる」と言って、年収一千万にいってない人と目的無く関わったり、そのような人たちの意見を仕事に反映させたり、その習慣の中に身を置いていると、染まっていきます。
あなたが目を向けたもの。その“もの”に世界、つまり視えない存在は反応し、その波動のものたちが目を合わせてきます。

反応速度は、「直ぐ」です。
目を向けた瞬間になります。事象が起こるのはものによって違いますが、目が合うのは直ぐです。

それは、その波動を持つ人間の守護霊であったり、魂であったり、大きく言えば「世界」がその方向で用意を始め、動き出します。
なので冒頭で、街で歩いている時の話をしました。
見知らぬ人、お付き合っている人、一緒にいる人、起こった事象、それらは全て、あなたが目を合わせた「視えない世界の波動」でつながったものです。

私達は、時折重い霊障を伴った方が事務所に訪れ、ご相談に乗らせて頂く事があります。
その後、私達は氣を元に戻す作業をしています。
鑑定を終えたお相手の事も考えないようにします。
エネルギーが落ちると、その波動の視えない世界と「目が合う」からです。

目が合うと同調します。
同調すると同調したエネルギーのものを引き寄せます。
現実でも霊障でも言える世界であり、また、逆をすれば、どちらにも良いように使える手法です。

あなたは、どこを見ているでしょうか？
あなたの考えとは関係なしに、見ている方向に現実は進んでいきます。
是非、「見ているもの」を意識してみてください。