お客様は鏡

2023年10月2日 2023年10月3日 Tomono

昨今、失敗を恐れる風潮がより強くなったという氣がします。

なるべく失敗をしないように。
なるべく責任を負わないように。
そして、挑戦を恐れて無難に過ごす。

その事によって、発展の道が閉ざされているとも感じますが、
「そこからが面白いのに…」
とも思い、勿体なく感じます。

起業を始めたての方も例外ではなく、むしろ顕著に表れ、まるでゲームのリセットボタンを押すかのように「あ！失敗！サヨナラ！」と、完全なる失敗と決めつけて、ろくに見返しもせず「臭い物に蓋」と無かった事のようにしてしまう方も少なくありません。

何故効果が出なかったのか？
どこまでは良かったのか？

数字を辿って行けば面白いほど人の動きが良く分かり、自分の思惑とのずれが理解でき、次回改善した時にどれほど伸ばせるか？そこも面白いところなはずなのです。

長年不動産で起業をしていた祖父は、何か面白そうな商売の匂いがすると、ニヤニヤして、「この商売は面白そうだ」と言い、ああやって、こうやって…。と、空想する事も本当に楽しそうでした。

失敗談も「あんときは、まだ未熟だったなぁ」と、面白そうに話をしていた事も印象的です。

私はというと、仕事で面白い思い出と言いますと、かなり上位にとある運送業のコールセンターを思い浮かべます。

とある運送業のコールセンターは、詰まる所クレーム受付です。

これを言うと皆さんあまり良い顔をされないのですが、本当に毎日面白かったです。

今日はどんな人が電話をしてきて、どんなとんでも話が舞い込んでくるのか？

そして、いざ来た時、その人が何に本当に悲しんでいるのか？

どうして欲しいのか？

それを汲み取る事にやりがいを感じていました。

そこに宝があると思っていたからです。

彼らは、有限の時間の中、わざわざ面倒な手順で、面倒な電話をしてきてくれて、何かを伝えようとしてきているのです。

怒りの前の感情は悲しみ。

悲しむという事は、「○○さんならここまでしてくれると思っていたのに」という期待してたからこその悲しみがあったはずなのです。

そこには、お金を頂戴している方の生の声、自分たちのサービスの改善点が眠っているのです。

なので、ドライバーさんと協力してお客様に良い対応をすると、クレームだったのに転じて、最強の顧客に変化しているのです。

今、目の前に面倒な事態、対処しなければならない事態などの壁があったとしたら、そこにはたくさんの宝が眠っています。

そのような場合というのは、あなたの前世からの課題は勿論の事、今クリアしておかなければ後々さらに大きくなって立ちはだかるであろう課題が目に見える形でやってきているのです。

そこで「臭いものは蓋」というように、のらりくらり、誤魔化し誤魔化し。

あるいは、「あー、やーめた」と投げ出したら。

その時は何とかなったと表面上見えたとしても、水面下では沢山のガッカリがあり、悲しみが連鎖し、運は動きを止め、縁は離れていきます。

そして、課題の膨張が進み、また、いざという時、同じようなタイミングで大きくなって返ってくるのです。

逃げてはいけないのです。

逃げれば逃げるほど、大きなって返ってきてしまうのです。

お客様は正直です。
お客様は鏡です。
今の自分を、ありありと映し出してくださっています。

課題が大きくなる前に対処をする。
それを心がけてみてください。