経営に必要なのは“お天道様はみている”という考え方

2023年11月11日 2023年11月10日 Tomono

霊視経営コンサルタントの友野高広です。
いつもご覧くださいまして、本当にありがとうございます。

今回のテーマは「経営に必要なのは“お天道様はみている”という考え方」です。

「人間としての原点に立ち返り、“人間として正しいことなのか、正しくないことなのか”“善いことなのか、悪いことなのか”ということを基準として、ものごとを判断していくようにしたのだ」
稲盛和夫

あなたは「恐怖政治」というと何を思い浮かべるでしょうか？

「恐怖政治」とは、その国の権力者が国民を監視し、反体制派の人々を暴力的な手段を用いて弾圧することです。

国民に恐怖を抱かせ、強制的に自らの権力を保つような独裁的な政治体制です。

「暗黒政治」という別名もあります。

ここまでは「国」のお話ですが、今度は「会社」に目を移してみます。

「会社」における経営合理化の最終手段として「リストラ」があります。

誤解をされていますが、リストラとは、本来クビを切ることではなく、事業を再構築することが本当の意味です。

しかしながら、日本では人員削減や事業縮小という意味で用いられることが多いです。

このリストラですが、経営合理化の最終手段として使われていますが、果たして、このリストラという方法には本当に効果があるものなのでしょうか？

結論から申し上げると「効果なし」がその答えです。

先ほどの「恐怖政治」を考えていただくと分かります。

「リストラ」を敢行するとき、社員は何を感じるでしょうか？

それは当然ながら「恐怖」です。

該当する社員はもちろんのこと、該当しない社員も「いずれは自分も対象になるのではないか・・・」と怯えはじめます。

そして、過度に失敗を恐れ、無難に仕事をこなすようになります。

「無難」にです。

そのような状態で、とても、いい仕事ができるとは思えません。

だからこそ、その先に会社が辿っていく道がどんなものなのか？
その答えは、もうお分かりではないでしょうか？

それは「恐怖政治」を敷いた国家が繁栄せずに衰退の道を辿っていった歴史の通りで、会社における「リストラ」の効果の是非は、ご想像の通りです。

リストラについて、アメリカのビジネス誌として有名な「フォーチュン」誌には、このような記述があります。

「リストラをした企業は、贅肉のないイケメンというよりも、贅肉のないヨボヨボの老人になってしまうことが多い」

贅肉のないヨボヨボの老人になってしまうというのは、絶対的に避けたいものです。

ここからは霊視の観点です。

まず「恐怖」は、人間の思考を停止させます。

思考が停止してしまうと、どうなるでしょうか？

その答えは「エネルギー」が落ちます。

まるで電池が切れたロボットのようになります。

そのようなエネルギーが落ちている社員が作る商品は、当然、エネルギーが入らなくなります。

当然、商品は売れなくなります。

なぜなら、エネルギーが落ちている商品を買いたいという人はいないからです。

だからこそ、ますます業績は下がる一方となります。

「リストラ」は事業を建て直すための特効薬のように思われがちですが、実のところは、会社をさらに窮地に追いやっていく悪法です。

もちろん、仕事をしていないようなエネルギーが低い害悪な社員は、追い出す必要はあります。

しかし、残された社員のことを考えると、果たしてそれがベストなのか、慎重になる必要があります。

リストラよりも、社員のエネルギーを上げることこそが根本的な改善策です。

まずは現状把握をし、根本的な問題を知ることです。

ここが非常に難しい部分です。

なぜなら、根本的な問題を知ろうとしても、それが分からないことが多いのです。

現状把握で最も重要なのは「現場」です。

問題は必ず「現場」にあり、そして、「現場」を変えることで真の改善がなされるというのが、私が経験してきたすべてです。

そして、「現場」を変えるためには、「お天道様はみている」という考え方を浸透させる必要があります。

そのヒントになるのが、JALを再生させた故稲盛和夫さんの考え方です。

稲盛さんは、「一生懸命に仕事に打ち込む」「感謝の気持ちを忘れない」「つねに謙虚で素直な心をもつ」などの道徳心をベースにした幹部社員の再教育が必要であると考えられました。

そして、稲盛さんは、幹部社員を目の前にして、こう言われたそうです。

「みなさんが幼稚といい、当たり前という、とてもシンプルなこれらの考え方を、みなさんは知識としてもっているかもしれませんが、けっして身についてはいないし、実践できてもいません。それが会社を破綻に追い込んだ元凶なのです」

最初は理解されなかった考え方が、徐々に浸透していき、やがて社内で独自の「JALフィロソフィ」がつくられるまでになったそうです。

そして社員一人一人の心に、この考え方が浸透するにしたがい、会社の業績も予想をはるかに上回り、誰もがダメだと思っていた成果を上げることにつながったのです。

道徳心の根底にあるのは、「お天道様はみている」です。

つまり、見えない世界の考え方や価値観なのです。

このような価値観こそが、日本の会社経営には必要であり、それこそが「日本型経営」と呼ばれるものなのです。

あなたの会社にも「日本型経営」を取り入れることです。

それでは本日のお話は以上です。
ありがとうございました。

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