【前世のXmas】聖夜に夢見た幸せと亡霊の教え

2023年12月24日 2023年12月24日 Tomono

あなたはいつも、どのようにクリスマスを過ごすでしょうか？

出来る事ならば、大切な人、もしくは、大切な自分と、暖かい部屋で、楽しく、美味しく、過ごしていて欲しい。

他愛のない話をして、疲れたら暖かい布団で眠って欲しい。

そう思います。

前世、私はとある事情から孤児を多く経験しました。

結構そう言うと、悲しい顔をされる方が多いのですが、実は私は私なりに生きていて、そこまで悲観はしていませんでした。楽しい事もありましたし、優しい人とも出会えています。
とても貴重な経験だと感じています。

しかし、数日間だけ。
一年に一度の数日間だけは、寂しい気持ちになっていました。

それが、クリスマスの時期でした。
この時期になると、古い、西洋の孤児の時代を思い出します。

町が少し賑やかになって、街の人達が色めき立ちます。
家族の外出が多く見られるようになります。

正直、何がどうなってお祭り騒ぎが起こるのか分からなかったのですが、一年に一度の特別な日なのだと、家族達が一緒に暖かい部屋で過ごす日なのだと、それだけは分かっていました。

その日の夜は、ほとんどの人間が外に出てきません。
夜の石畳の街は静かなのですが、家の中は賑やかで、窓からオレンジ色の暖かそうな光が見えます。

雨が降った後なんかは、夜の冷たい石畳にその窓から漏れたオレンジ色の光が映り、燃えているかのようでした。勿論、その石畳に足を踏み入れても冷たいんですけど。

小さい私はその、自分の背丈からは少し高い窓を外から見て、色々な想像をしていました。

食事の音がするので、美味しいものを食べているのだろう。どんな美味しいものなのだろうか？
部屋はどんな感じなのだろうか？
家族というものは、どんな風に接して、どんな会話をするのだろうか？
料理と飲むお酒って、美味しいのだろうか？

聖夜って、何なのだろうか？

妄想を膨らませる日でもありました。
そうすると少し、一人で外にいる自分が悲しくなる。
それが前世の私のクリスマスの思い出です。

クリスマス・キャロルという本を、あなたはご存じでしょうか？
クリスマス・カロルと訳されているものもありますね。

あの本が大好きで、何度も読みました。
私が一番好きな本です。

クリスマスの日、強欲な主人公がオバケににスパルタ教育される話しなのですが(笑)
人として大切な事を思い起こさせる良い作品です。
また、主人公が若者ではなく、熟年世代であるのも良い所です。
お話に深みが出ています。

必死に生き抜いてきて、自分を守って来て、やっとここまで来た。
でも、いつも不安と恐怖を感じている。
世の幸せと言うものがくだらなく見えてしまう。

そんな主人公にクリスマスの夜。亡霊が現れます。
本を読むと分かるのですが、凄く恐い登場です。そしてとても厳しいです。

亡霊は、自分に関わった特定の人間のドラマを見せ、ある意味真実を知ります。
表面を見ただけでは分からない、生活の裏で何が起きているのかを見せたんですね。

実は一人でやってこられたわけじゃない事。
実はこんな自分にも一緒にいてくれる人がいた事。
実はもう愛の中にいた事。

自分が見ようとしていなかっただけで、想像力が足りてなく、自分の事ばかり考えていただけで、世界を歪んで見ていただけだった。
いつもの毎日は実は幸せの中にいたのだと、強欲な主人公は亡霊に気が付かされます。

それでクリスマスを境に別人になってしまうんですね。
亡霊さんの調教のおかげで。
で、ちょっと気持ち悪がられる(笑)

クリスマスは、日本にはあまり関係のない行事なのですが、
街の中の様子を見ると全く無関係とは思えないのです。

当たり前だと思っていた事を、改めて大切だと感じる日。

年の瀬、新年間際のこの日に改めて、それを感じる日でもいいのではないかと思うのです。

ご飯は豪華じゃなくたっていい。
一人で過ごしたって全然良い。
何かが達成してなくても、望むことが起こらなかったとしても、それでもいい。

自分が生きている事。
大切な誰かが生きている事。
暖かい部屋にいられる事。

その事に幸せを感じて過ごす。
クリスマスの本当の意義は、そこにあると思います。
それだけで立派なクリスマスなのです。

是非、今日を楽しんでください。
今この瞬間を幸せに感じられる心こそ、幸福なのですから。

でも、もしかしたらクリスマスの今夜、
心がけ次第では、あなたの家にも亡霊が現れるかも…？
私はちょっと、その不思議体験をしてみたい…。と、思ってしまうのです。
絶対恐いけど(笑)（どんな終わり？）

では、Merry Christmas！
あなたに幸の多からんことを。
良い一日を。